投資用マンションの売却価格はどう決まる？査定基準を知ろう！

投資用マンションをそろそろ売却しようかなと考えている方は、なるべく高値で売却して利益を得たいと思いますよね。そのためには、あらかじめ査定基準を知っておくことが大切です。そこで今回は、投資用マンションの売却価格の査定方法と、高値で売却する方法をご紹介します。投資用マンションを所有している方は、ぜひ参考にしてみてください。

投資用マンションの売却価格の査定方法

投資用マンションの売却を考えているなら、まずは売却価格をどのように査定するのか、査定方法を知っておきましょう。不動産査定には、取引事例比較法・原価法・収益原価法の3つの方法があります。

そして投資用マンションの売却価格の査定では、収益原価法が使われます。

収益還元法とは？

収益還元法は、投資用マンションなどの対象不動産の純収益を、投資家が期待する利回りで割ることで求める方法です。投資用マンションの純収益は、年間の家賃収入から、固定資産税や保険料、管理費などの年間にかかる費用を差し引きした金額です。この純収益のことを、「NOI」と呼びます。このNOIを、投資額で割ることで、NOI利回りが算出されます。NOI利回りが高いほど、収益が高い物件ということになるのです。

そしてその他にも利回りは、表面利回り・実質利回り・想定利回りがあります。

表面利回り
物件の購入価格に対して、どのくらい収益を得られるかを表すものです。

実質利回り
表面利回りに税金や管理費などの経費やコストを含めた指標になります。

想定利回り
マンションが満室だったときに得られると想定される利益の限界値を表しています。

投資用マンションの売却価格はどう決まる？

投資用マンションの売却価格は、査定価格をそのまま反映するとは限りません。不動産会社に算出してもらった査定価格を参考にしながら、売却によってどのくらいの利益が出るのか考え、希望条件を満たした価格で決めることが多いです。また、投資用マンションを購入する人の目的によって、適正価格は異なります。

購入者が資産形成のために投資用マンションを購入するなら、利回りを重視して購入します。
相続税対策のために購入するなら、利回りより相続税評価額の低減効果を重視します。

このように、購入する人によって、その価格が適正かそうでないかは変わってくるのです。

投資用マンションを高値で売却する方法

投資用マンションを売却するなら、高値で売って利益を多く出したいですよね。ここからは、投資用マンションを高値で売却する方法をご紹介します。

■金利が低い時に売却する

投資用マンションを高値で売却したいなら、金利が低い時を選びましょう。なぜなら金利は、収益価格を求めるときに使うNOI利回りに大きく影響するからです。NOI利回りは、金利＋不動産リスクプレミアムで算出されます。不動産リスクプレミアムとは、その不動産の立地や築年数などの違いで投資から見積もるリスクを数値に表したものです。つまり、金利が低いときは、NOI利回りも連動して低くなります。そしてNOI利回りが低いと、投資用マンションを高値で売却できるのです。

■空室がなくなってから売却する

マンションに空室があると、純収益であるNOIが想定値での計算になってしまいます。そしてその想定値は、実際に入居者がいるときよりも低く設定されてしまうことが多いのです。そのため、投資用マンションの売買の際、値引きを交渉されることが増えます。空室があることで、値引きの余地を与えてしまうのです。投資用マンションを売却する際は、できる限り入居者が埋まっているときを選びましょう。

■外国人投資家への売却も視野に入れる

投資用マンションを売却するとき、自然と日本人の投資家の方への売却を考える方が多いでしょう。しかし、高値で売却したいのであれば、外国人投資家の方へ売ることも考えてみましょう。とくに、アジア系の投資家の方は、自分の国の利回りがとても低いので、日本の不動産の利回りを高いと感じています。

そのため、日本の不動産物件を安く感じているのです。多少強気な価格を提示しても、外国人投資家の方なら、購入してくれる可能性が高くなります。また、とくに東京都内の物件は外国人投資家の方に人気があるので、都内に投資用マンションを所有している方は、ぜひ頭に入れておいてください。

投資用マンションの査定の基準や、売却する時に意識すべきことをご紹介しました。投資用マンションを売却して収益を得るには、とても大きなお金が動きます。そして大きなお金を動かすなら、必ず収益を出してプラスに持っていきたいですよね。投資用マンションを高値で売って収益を得るためには、事前のリサーチと準備が重要です。査定の基準や売却価格の決め方を参考にしながら、投資用マンションの高値での売却に挑戦してみてください。