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区分・投資用マンションの売却には確定申告が必要?

公開日:2021/01/01  最終更新日:2021/01/08


区分・投資用マンションを売却することで得たお金は所得とみなされ、所得税を支払う必要があります。ただし、どのような場合でも課税されるというわけではなく、中には納税の必要がないケースもあるのです。課税される場合は必ず確定申告を行って税額を確定する必要がありますが、納税しなくてもよい場合は申告しなくてもよいとされています。

利益が出なければ税金はかからない

税法上所得と見なされるものには、給与所得や利子所得などさまざまな種類があります。このうち区分・投資用マンションの売却によって得たお金は、譲渡所得に該当します。この所得にかかる税金は、確定申告の手続きを経たうえで納付するものです。

サラリーマンなどの給与所得者であれば、税金関係の手続きは勤務先が源泉徴収や年末調整などを通じて代行してくれるため、自ら手続きを行う機会は多くありません。しかし、マンションの売却にかかる所得税の確定申告は自ら行わなくてはならず、手続きを怠ると罰則が適用されることもあるので気をつけましょう。

ただし、区分・投資用マンションを売却したらどんな時でも申告が必要かというと、決してそうではありません。手続きを行わなくてはならないのは、売却によって利益を得た場合、つまり買った時の価格よりも高い金額で売れた場合のみです。利益がゼロだった場合やマイナスになった場合は申告しなくても構いません。

課税対象は諸費用を差し引いた後の額

区分・投資用マンションの売却によって利益を得た場合とは、取得価格を売却価格が上回った場合ということになります。ただし、単純に2,000万円で買った物件を2,500万円で売ったら差し引き500万円が利益なのかというと、そうではありません。

課税対象とみなされる譲渡所得の額は「売却価格―(取得費+売却費用)」という計算式をもって算出されます。上記の計算式でいう売却価格とはマンションを売った時に得た代金のことをいいますが、一方の取得費はというと、買った時の代金に加え、購入時に支払った諸費用も含めてよいこととされているのです。

具体的には、登録免許税や不動産取得税、仲介手数料などがこれに当たります。さらに、購入代金も額面そのままでなく、減価償却分を控除して計算されるのです。また、売却費用にはマンションを売った時に支払った諸費用、たとえば仲介手数料や登録免許税、固定資産税などが含まれます。

自己居住用マンションとは取扱いが異なる

区分・投資用マンション売却時に確定申告が必要となるのは利益が発生した場合のみです。具体的には「売却価格―(取得費+売却費用)」という計算式の答えがプラスになった時のみといえるでしょう。ゼロあるいはマイナスになった時は、申告の必要はありません。

また、自己居住用マンションを売った時のように、申告の必要はないが申告すると節税につながるというケースもないようです。というのも、自己居住物件を売って損失が出た時は他の所得と相殺して課税対象額を減額できる制度があるのに対して、純然たる投資物件を売った時にはこの取扱いがないためだとされています。

ただし、投資用物件を売った時に発生した物件を、他の不動産譲渡所得と損益通算することは可能です。例として、同じ年に2つのマンションを売り渡し、一方では利益が出たがもう一方では損失が出たというような場合を考えましょう。その両者を通算したうえで最終的な利益を確定し、それにもとづいて確定申告を行ったうえで税額を確定することになるのです。

 

いうまでもないことですが、確定申告の手続きは実際の数字に基づいて正確に行う必要があります。そのため、売買契約書はもちろんのこと、仲介手数料など売却時に要した費用を計算するもととなる書類はきちんと保管しておくことが大切です。

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