今話題のリースバックとは？住みながら家を売却できるって本当？

近年話題の不動産売買の方法に「リースバック」があります。物件を売却した後も同じ物件に住めることが特徴ですが、仕組みをきちんと理解しておく必要があります。仕組みをきちんと理解しないままリースバックをすると後悔しかねません。そこで本記事では、リースバックの仕組みやメリットについて解説します。

リースバックとは

リースバックとは、物件を売却し、買い手と賃貸借契約を結ぶことでそのまま同じ物件に住み続けられることです。そのため、住宅ローンの支払いが残っている場合は売却資金で全額支払いを行い、賃料を毎月支払うようになります。住み慣れた家での生活を継続しながら、物件の売却資金が手に入るのが魅力で、老後の資金を貯めたい、まとまった資金を手に入れたいという方に適した方法です。

リースバックはどういう仕組み？

まずは売却のために査定が行われます。査定金額を確認し、納得できれば買取業者と売買契約を結びます。売却が成立したら、物件は買取業者に所有権が移ります。その後、買取業者と物件の賃貸借契約を結びます。こうすることで、同じ物件に住み続けられるのです。

ただ、物件の所有権が買取業者に移っていることが大きな変更点となります。住宅ローンの支払いは売却時に手に入れた金額ですべて支払い、毎月賃料を支払っていくのが一般的なケースでしょう。また、賃貸物件になるため、2軒ほどで契約満了となります。契約満了時に他の物件に引っ越すか、再契約をして住み続けるかを考えなければなりません。

リースバックのメリット・デメリット

最大のメリットは、家の売却後も退去する必要がないことしょう。引っ越しが必要ないため、引っ越し費用が不要なうえ、物件を売ったことが周囲に知られることもありません。物件を売却したことが周囲に知られてしまうと、その理由を知ろうとする人もいるでしょう。リースバックの場合、売却前後で生活が変わらないため、自分から話さない限り周囲の人に知られる心配がありません。

また、将来的にまとまったお金が準備できれば買い戻せる可能性もあります。そのほか、まとまったお金がすぐに手に入ること、固定資産税の支払いが不要になることもメリットです。

ただし、リースバックは売却金額の相場に対して60～90％程度になること、賃料が相場より高くなるケースが多いことがデメリットです。そのほか、必ずしもずっと住み続けられるわけではないのもデメリットになるでしょう。

通常のマンション売却との違い

通常、マンションを売却したら物件を手放さなければなりません。もちろん同じ物件に住み続けることはできないため、新たな引っ越し先を探す必要があります。一方、リースバックの場合、売却をするという点では同じですが、引っ越しの必要がないことが違いだといえます。買取業者と賃貸借契約を結ぶことで成り立つ仕組みであり、毎月賃料に支払いが生じます。

リースバックにすべきか、一般的な売却をすべきかというのは家庭によって異なります。老後資金を貯めたい、住宅ローンに支払いが厳しいなどさまざまな事情があるでしょう。判断するのが難しい場合は、不動産会社に相談してみるのがおすすめです。

まとめ

近年注目されている不動産売買の仕組みにリースバックがあります。物件を売却した後も同じところに住み続けられることが特徴です。また、売却前後で生活スタイルが変わらないため、周囲の人に知られる心配もありません。ただし、物件の名義が変更になること、賃貸物件として入居する形になることが大きな変更点となります。リースバックをすべきか迷っている場合は、不動産会社に相談してみるのがおすすめです。