マンション売却時に知っておくべきリスクと対処法
マンション売却にはあらゆるリスクが潜んでおり、おもに売却スケジュールの遅延や価格下落などのリスクが挙げられます。リスクに対処していないことで想定外の損が発生するかもしれません。今回はマンション売却時に知っておくべきリスクと対処法について解説します。ぜひ参考にしてください。
売却スケジュール遅延によるリスク
マンションの売却スケジュールが遅れた際のリスクとして挙げられるのが、入金までに時間がかかることです。マンションの売却に限らず、不動産投資は、株式などの金融商品への投資と比べて、流動性の低さがデメリットとなります。
中古マンションの売却開始から完了までが平均で約3カ月を要し、場合によっては、それ以上の時間がかかることもあります。マンションの売却金を新居購入費や、生活資金に充てたいと考えている場合、想定以上に売却が遅れることで計画に支障をきたす可能性があります。
売却スケジュール遅延への対処法
マンションを売却するうえで、売却スケジュールが遅延することは、あらかじめ織り込んでおく必要があります。少しでもリスクを軽減するためにも、マンションの売却のスケジュール感を掴んでおくことが、大切な対処法となります。売却スケジュールについては、以下の流れをおさえておきましょう。
1.不動産業者の選定
まずはマンション売却を仲介してもらう不動産業者の選定です。希望に沿った条件を提示してくれることはもちろんのこと、信頼できる業者を選定しましょう。
2.媒介契約
仲介の不動産会社とは契約方法が大きく3種類あり、一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約となります。それぞれのメリットとデメリットをおさえたうえで、自分に合った契約方法を選びましょう。
3.売買契約
買い手が見つかったら、双方の合意のもと売買契約を結びます。
4.決済および引き渡し
売買契約が完了したら決済し、買い手にマンションを引き渡します。
5.確定申告
マンションの売却によって利益が発生した場合、確定申告しなければなりません。損失が出た場合も確定申告によって、翌年に損失を繰り越せる可能性があるため、いずれにしても確定申告は必須となります。
以上が売却の流れとなりますが、媒介契約から売買契約までに平均で約3カ月要します。また前後のステップに1〜2ヵ月要する可能性があるため、売却を決意してから現金化されるまでに約4〜5ヵ月を想定しておくとよいでしょう。
価格下落によるリスク
マンションを希望する価格で売却できずに、価格を下げなければならないリスクもあります。適正な価格設定がなされていない場合や、マンションの資産価値が下落するというリスクがマンション売却時に考えられます。マンション売却によって、ローン返済や新居購入を考えている場合は資産価値の下落によって計画が狂ってしまうため、注意が必要です。
価格下落への対処法
所有するマンションの価格下落への対処法は以下のとおりです。
適正価格で売却する
売価設定が高過ぎるなど、適正な価格設定が出来ていなければ、買い手が見つからず価格を下げざるを得なくなります。適正価格を設定することで、価格下落リスクに対処しましょう。
立地条件を重視する
近隣エリアのショッピングセンターが無くなるなど、立地条件に悪影響があると資産価格も下落してしまいます。マンション購入の際に将来的な売却を見据えて、再開発情報などを収集し立地条件を重視することも重要です。
資産を適切に管理する
所有するマンションの管理次第では価格下落につながります。マンションは共用部などの状態も資産価格に影響するため、管理会社の質も重要となります。
今回は、マンション売却時に知っておくべきリスクと対処法について解説しました。リスクの一つとして売却スケジュールによる遅延が挙げられます。マンションの売却には、平均で約3ヶ月かかるため、マンションの売却の流れを押さえておくことで対処しましょう。また、売却するマンションの価格下落もマンション売却におけるリスクとなります。価格下落リスクに対処するため、マンション売却時には適切な価格を設定しなければなりません。また、マンション購入時から立地条件を重視し、資産を適切に管理することで価格下落リスクに対処できます。